iPhone向け産経新聞の気になる挙動
iPhone OS向けアプリケーションで「産経新聞(www.sankei.co.jp/iphone)」というのがリリースされていますね。
これは、その日の朝刊をiPhoneで見られるというもので、アプリケーション、データともに無料(2008年12月14日現在)で提供されています。(図1)
この配布形式など、コンセプトは素晴らしいと思うのですが、操作面でいくつか気になったところがあったので、書いてみたいと思います。
紙面の拡大表示について
表示直後は全体表示。
その後は、Safariなど他のアプリケーションと似た感じで、ダブルタップで拡大できます。(図2)
ただし同じような感じではなく、「似た感じ」です。
Safariなどでは、ダブルタップした直後、にゅーっと滑らかに拡大してゆきますが、この産経新聞では、一瞬画面が消え、その後、大きさの違う画像が表示されます。
拡大しているというよりは、拡大された画像に切り替えている?といった感じです。
ページ送りについて
紙面を表示する際、各ページのサムネールを表示して、そこから選ぶこともできますが(図3)、開いているページを画面の端までスライドすることで、隣のページに移動することができます。(図4)
こちらも、標準搭載の「写真」などとはちょっと違い、フリックではうまくいきません。
ちょうど、ホーム画面のアプリケーションを隣りの画面へ移動するときのように、画面の端まで来ると、にょこっと移動します。
先ほどの拡大表示も、このページ送りも、他のアプリケーションと比べ、挙動が微妙に違うんですよね。
このへんの動きを他とあわせるというのは、難しいことなのでしょうか。
そもそも、開発環境にライブラリーのようなものが入っていたりしないのかな。
微妙な違いですが、少し残念なところではあります。
ページ送りの方向について
通常、新聞は、左のページを右へめくってゆくと思います。(右側から左へ向かって読み進めてゆく)
これは漫画などでも同じですね。
しかしこのアプリケーションでは、ページ送りは右へ進むようになっています。
横書きが基本になっているようなコンピューターの世界では、文字は左から右へ書いてゆきますし、ページも右へ向かって進んでゆくので、デジタルメディアとしては自然だと考えられますが、新聞として考えると少し不自然な感じもします。
これは憶測ですが、制作時、実際の新聞をシミュレートする意味でも、左へ向かって読み進めてゆくことも検討されたのではないでしょうか。
しかしおそらく、実際の紙をめくるわけではないし、画面の中では1ページ単位で区切られているので、デジタルメディアとしての自然さをとったのではないかなと。
ここは興味深いと思ったところでした。
もしかしたら、普段、毎日のように新聞を読んでいる方は、違和感を持たれるかもしれませんね。
さいごに
重箱の隅をつつくような、変だと思うところばかり書きましたが、冒頭にも書いた通り、コンセプトとしては素晴らしいと思います。
そんなアプリケーションを提供してくれた、産業経済新聞社(sankei.jp)ならびに産経デジタル社(www.sankei-digital.co.jp)に感謝。
- 関連リンク
- iPhoneアプリケーション産経新聞の紹介サイト
- iTunes Storeの産経新聞のページ(iTunesが開きます)
- 株式会社産経デジタルのサイト
このページの関連画像
図1: 産経新聞の紙面がそのままiPhoneの画面に!
図2: ダブルタップやピンチで拡大可能。
図3: ページ一覧から見たいページを表示できる。
図4: スライドでもページ移動できるが、通常のフリック操作では少し難しい。
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